競争の著しいIT業界の最先端で働くシステムエンジニアはあらゆる仕事の中でも激務をこなしている職種の1つであると言えます。また、その特性として他人との交流を通して行う仕事ではなく、自分1人で考えて最も良い方法を導き出すということが多いため、自分の世界にこもって問題解決に当たってしまいがちな面があります。
それで次第に問題解決が進んで仕事ができていけばよいのですが、最適解を探すということには無限の可能性があることから、あるタイミングで理想を追求しすぎて泥沼にはまってしまうと、自分の中での押し問答に押しつぶされてうつ病をわずらってしまう危険すらあるのがシステムエンジニアの仕事です。
激務である分、やりがいもあって給料も高い仕事であるものの、患ってしまうリスクをかかえなければならないのは精神的にも負担が大きいものです。それに打ち勝つためには自分の気持ちのもち方が大切ですが、うつ病になる人は概して責任感が強く、なかなかうつ病にならない気のもち方を実現できないものです。
したがって、そういった状況を作り出さないためには、むしろ周囲の働きかけが大切になります。職場での同僚とのたわいもない会話や自宅での家族との団らんが、仕事内容に直接結びつかなくても精神的なストレスを軽減させてくれます。
そうやって仕事から少しでも離れている時間を作り出してくれる周囲の環境が、システムエンジニアの精神面の維持に必要なのです。